クラリス・グラベさんを偲んで

2007年の夏に京都を訪れたバサボセさんとグラベさん夫妻ここに掲載した作品は、この度亡くなられたクラリス・グラベさん(ポポフの顧問のバサボセさんの奥さん)が生前得意としていた刺繍をポポフのために送ってくださったものです。いくつかの作品は京都で行われたポポフ・バザーで販売し、その売り上げはポポフの活動助成金としてコンゴへ送りました。

    • 3頭のゴリラのうち1頭は長年カフジ・ビエガ国立公園でゴリラツアーのガイドとして活躍し、日本の類人猿調査隊の一員としても活動を続けられた故ビチブ・ムフンブーカ(ムワミ)さんの手によるゴリラの絵を刺繍にしています
    • 竹林のゴリラと上半身のゴリラはグラベさんのオリジナルで、グラベさんのゴリラ観が現れていると思います
    • 女性たちはおそらくコンゴの女性で、伝統的な衣装で身を飾っています。赤色の帽子はちょっとおしゃれな青年でしょう
    • 働く姿として2人の男性は 狩猟と漁労、2人の女性は畑を耕しています。この地方の典型的な男女分業の暮らしです。女性がパラソルをさし、赤ちゃんをおんぶして歩く姿はこの地方の女性たちの日常です。

グラベさんも5人の子どもを産み育て、こうやって暮らしていたのでしょう。いつも笑顔のグラベさんを懐かしく思い出します。

山極壽一

作品ギャラリー

 画像をクリックしてスライドショー スタート

 

グラベさんの刺繍はポポフニュース21号22号24号のワンポイントイラストやポポフカレンダーにも登場しています。

2019年のポポフカレンダー表紙(右側)